八王子 長池脳神経クリニック

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症例紹介

このページでは、長池脳神経クリニックで実際にあった症例をご紹介します。

片頭痛 他院の頭痛薬が効かなかった例

患者プロフィール:34歳(女性)
患者プロフィール:34歳(女性)

来院の理由

この患者さんは頭痛に悩んでいて、過去に他院で診察を受けたこともありました。その医院では、ストレスと肩こりからくる『緊張性頭痛』と診断され、薬を処方されました。しかし、ほとんど効果がなかったので、診断結果を疑うようになっていました。
また、薬に効果がないのは『脳梗塞』などの大きな病気が隠れているからでは、という不安も持っていました。

問診と診断

実は、頭痛の8割は『緊張型頭痛』です。そのため通常の医院では、頭痛はとりあえず『緊張型頭痛』と診断し、頭痛薬を処方して帰します。実際、そのやり方で大半の患者さんは治ってしまいます。
でももし、症状の似た別の病気だった場合、見逃してしまう可能性が格段に高まります。

当院では、「どんな痛み方ですか」「吐き気はしますか」などの質問を重ねます。
「吐き気はない」「ズキンズキンと脈打つような痛み」との返答でしたので、「ほぼ『片頭痛』だろう」という判断ができました。『片頭痛』の原因は、血管が拡がって、脈打つごとに神経を圧迫してしまうことだからです。

しかし、ここで追求をやめてしまうことで、よく起きている誤診があります。
『片頭痛』とそっくりな痛み方をする、特殊な『クモ膜下出血』があるためです。これは「マイナーリーク」と呼ばれ、誤診が起きやすいことで悪名高い症例です。MRI画像への映り込みが弱く、判断が難しいため、問診段階での診断が重要になります。
そこで当院ではこの『クモ膜下出血』を、万が一にも見逃さないために、しつこい程に念入りな問診を行います。
その結果、

「頭全体が痛む」
「頭を下に向けると痛みが増す
「けい動脈を圧迫すると痛みが治まる

という証拠が出そろい、確実に『片頭痛』であるとの診断が下せました。

※これらの検証方法は、必ず医師の付き添いのもとで行ってください。症状が急激に悪化する恐れがあります。

MRI検査

99.9%『片頭痛』との診断はつきましたが、患者さんは、『脳梗塞』などの隠れた病気もあるのではないか、と不安をお持ちでした。
そこで、患者さんの強い希望もあり、MRI検査を行いました。その結果、他の病気は一切見つからず、患者さんも安心することができました。

治療の方針

『片頭痛』は血管の形状が原因なので、根本的な治療ができない症状です。
そのため、投薬によって痛みを抑えます。拡張した血管を元に戻す薬や、血管の拡張そのものを予防する薬を用いて頭痛の発生を抑えます。
この患者さんは、月に数回、症状の初期段階で薬を服用することで、頭痛を解消できるようになりました。

副鼻腔炎  頭痛があり、目の裏側まで痛んでいた例

患者プロフィール:54歳(女性)
患者プロフィール:54歳(女性)

来院の理由

この患者さんは、数日前から始まった頭痛に悩んでいました。
目の裏側までが痛むので、重大な脳の病気が進行中ではないかと、切迫した心理状態でのご来院でした。

問診と診断

まず、「いつから痛みますか」「こめかみは痛みますか」などの質問を重ねます。
「痛みはたぶん4日前から」「こめかみは痛みません」というご返答と、「目の裏側まで痛む」との訴えから、『副鼻腔炎』が強く疑われました。
また、問診の過程でうかがった、「閉経後に『片頭痛』は解消しました」とのお話により、『副鼻腔炎』と最も見分けが付きにくい『片頭痛』の可能性が取り除けました。

MRI検査

MRI画像では、鼻腔の奥に「膿み」が確認できました。一方で、他の症状は一切発見できませんでした。
その結果、確実に『副鼻腔炎』の診断を下すことができました。

治療の方針

『副鼻腔炎』による頭痛は、鼻の奥で炎症を起こしていることが原因です。最適な治療を受けるためには、耳鼻科の専門医による処置が必要になります。
当院が責任を持って耳鼻科へ紹介したところ、目の裏側まで拡がっていた頭痛は全快しました。

めまい(起立性低血圧)  ほぼ毎日「めまい」を感じていた例

患者プロフィール:27歳(女性)
患者プロフィール:27歳(女性)

来院の理由

この患者さんは、20代の前半から『めまい』を感じてきました。ただ、まれに感じるくらいだったので貧血と考え、あまり心配してきませんでした。しかしここ数ヶ月、毎日のように『めまい』を感じるようになり、貧血にしては症状が重すぎると考え、当院への予約を入れました。

問診と診断

まず「ぐるぐる回転するような感じですか、ふわふわ浮くような感じですか」と尋ねます。これは、『めまい』の原因が、「回転性」か「浮遊性」かで、大きく二分されるからです。

ご返答は「浮かび上がるような感じ」でした。そこで、「どういう時に『めまい』を感じるのですか」と重ねて質問しました。
「立ち上がった時」「歩いている時」によく症状が出るとお答えだったので、『起立性低血圧』の可能性が濃厚になりました。しかしまだ、脊髄が損傷することで『めまい』が起きていることも考えられます。
そこで、立っている時、座っている時、それぞれの血圧を計測しました。

『起立性低血圧』は血液が脳まで届かないために起こる症状です。この患者さんは、立ち上がった際に明らかに血圧が落ちていました。血圧数値の裏付けが取れたこの段階で、『起立性低血圧』との診断を下しました。

MRI検査

通常の医院では、『めまい』を訴える患者さんには、いきなりMRI撮影を行います。
しかし『起立性低血圧』の場合は、脳に何の異常も映し出されません。「ストレス性ですね」「貧血ですよ」などと診断され、薬の処方で済まされがちです。すると結局、症状は改善しません。

当院は問診を重視しつつ、総合的な診断を行っています。
この患者さんは、『起立性低血圧』の説明に十分に納得されたようでした。また、できるだけ診察費用を抑えたいとのことで、MRI検査は受けませんでした。

治療の方針

全身に血液を巡らせるには、実は、心臓の働きだけでは力が足りません。足や手の筋肉がポンプとなることで、やっと十分な血液が行き渡るようになります。
『起立性低血圧』は、ポンプ役の筋肉が少なっていることが原因です。脳まで血液が届きにくくなって『めまい』が発症しています。

パーキンソン病  手足がふるえ、動作が緩慢になっていた例

患者プロフィール:27歳(男性)
患者プロフィール:27歳(男性)

来院の理由

この患者さんは、数ヶ月前から徐々に、勝手に手足がふるえたり、素早い動作ができなくなってきました。
家族にその症状を打ち明けたところ、お孫さんがインターネット詳しく調べてくれました。すると『パーキンソン病』に似ていると分かり、「一度きちんと診てもらった方がいい」と家族全員から背中を押され、来院することになりました。

問診と診断

確かに、症状は『パーキンソン病』に似ていました。
しかし『パーキンソン症候群』と呼ばれるまぎらわしいケースが複数あり、それぞれ治療法も違うため、診断は慎重に下す必要があります。

まず向精神薬を服用しているかどうかを尋ねます。
『パーキンソン病』の主原因は、脳内でドーパミンが正常に伝達されないことです。向精神薬の中には、ドーパミンの伝達を阻害してしまう成分を含むものがあり、『パーキンソン病』と同じような症状が出ることがあるのです。

次に問診室を歩いたり、文字を書いてもらって、動作の確認をしました。『パーキンソン病』なら左右対称の症状が出ます。もし『脳血管性パーキンソン症候群』や『脳梗塞』であれば、脳の一部に物理的な異常があるので、身体の片方だけに影響が出ることが多いのです。

この患者さんは、向精神薬の服用はしておらず、動作障害は左右対称で起きていました。そのため、『パーキンソン病』の可能性が高まりました。
しかし、『正常圧水頭症』といって、よく『パーキンソン病』と間違えられて誤診の原因となる症状があります。脳を守っている髄液が、脳を圧迫することで『パーキンソン病』と似たような症状が出ています。この症例の見極めはMRI検査でなければできません。

MRI検査

MRI検査をしたところ、『正常圧水頭症』『脳梗塞』『脳血管性パーキンソン症候群』などの兆候は一切見あたりませんでした。念のため、検査画像のチェックを外部の SEM medical Solution 社へ依頼し、ダブルチェックをかけましたが、同じ判断となりました。
こうして、確実な証拠が出そろった段階で、『パーキンソン病』との診断を下しました。

治療の方針

脳内のドーパミンの伝達を助ける薬が、既に開発されています。
この患者さんは、薬を服用することで、ふるえや動作障害を抑えられるようになりました。
また、他人の目や、転んでけがをすることが怖くて、外出を控えていたのですが、薬を飲むようになって趣味の散歩を再開できました。その結果、ふさぎがちだった気分が晴れやかになり、日々の生活が楽しくなりました。

自分の症状には、どういう治療が必要なのか分からない方へ

このページには代表的な例だけを掲載しました。それは、あなたの症状や生活環境などによって、可能性のある原因の組み合わせが、無数に存在するからです。

実際にお話をしながら症状を診ることが、正確な診断を下すためには欠かせません。
ご自分の症状に不安がある方は、適切な問診を行ってくれる医院へ、ぜひ一度ご来院されることをお勧めします。

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